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望みを叶える物語

◆人生の主人公として、感動をうみだす◆幸せなライフスタイルをビジネスにする生き方を伝えます。

自分で作った檻からは逃げられない〜ティファニーで朝食をみた〜

最近、また映画を見るようになった。私は、これまでの人生において、映画を貪るようにみる時期が三度あった。

 

・中学校の部活を引退してから

・大学受験のセンター試験が終わってから

・起業に失敗してから、仕事を再開するまで

 

そして今だ。

 

それぞれの時期に共通するのは、「凪(なぎ)」であること。

突風の勢いのごとく、24時間の予定を全て生産的な活動にあて、ふと我にかえった瞬間。自分はこれからどこへ行くのか、どこへ生きたいのか?が不確かで、心地よいようで、どこまでの深くおちていくような、不思議な時間だ。

 

とにかくもがきたいけれど、これまでの同一直線上の思考で行動しても、自分を変えられないのではないか?という不安もある。そんな時、私はレンタルショップで目に入った作品をひたすらみつづけるのだ。

 

最後まで見る作品と、途中で切り上げる作品は半々。とにかく乱読ならぬ、乱観だ。

そして、今回そのような乱観でヒットした作品が、「ティファニーで朝食を」

 

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・オードリー・ヘプバーン主演!

・ティファニーというオシャレ感満載!

・マイフェアレディみたいなコテっとしたラブロマンスだろ?

 

という事前の先入観をもって観ることになったのだが、

 

見事に、期待を裏切られた。

 

自分を肯定できず、他人を信じることができず、苦しんでいる二人

ホリー(オードリー・ヘプバーン)と、ポール(ジョージ・ペパード)を、一言で表すなら、これだ。

 

確かに、映像や描写は美しい。しかし、ロマンティックか?と言われたら、断じて否。

そもそも、高級娼婦と、パトロンに飼われている堕落作家という設定からしてこじらせている。(映画化するにあたって、限りなくダークな雰囲気が抑えられている)

 

作品中では、主人公のホリーの自由気侭な言動、その裏にある寂しさ・切なさを中心に描かれている。そんな彼女に、献身的に愛を発信続けることで、「他人を信じる愛」の存在に気づかせるポールといった構図になっている。ラストの雨のシーンでの抱擁では、これからの二人はお互いを信じ合って、幸せに暮らしていくことを期待させられる。しかし、根本的な自己不信を克服しない限り、永くは続かないだろうと、私は思った。

 

ポールの言葉

この映画は、一つ一つのシーンが美しく、観ていて飽きない作品だ。しかし、心理描写や背景を、人物にやたらめったら喋らせる点が、少し残念に感じた。結局、この作品のテーマは、ラストのポールがタクシーから降りたシーンに込められていると思う。

 

「君は意気地なしだ。自分だけは自由の気でいても、結局は生きるのが恐ろしいんだ。人のものになりあう事だけが幸福への道だ。自分で作った檻の中にいるんだ。その檻はテキサスでも南米でもついて回る。自分からは逃げられないからだ」

 

ホリーは一見限りなく自由に生きているように見える。しかし、その実「自分は何を喜びと感じるのか?」「自分は何を感じているのか?」「自分はどうしたいのか?」を考えることを放棄し、日々刹那的に惰性で生きている女性だ。これは、幼い頃の出自や、環境に大きく原因があると思う。

 

そのような「自分がというものがわからない」、故に「自分を信じることができない」状態になっているからこそ、「どれだけ他人に必要とされるか?」に無意識に軸をおいて生きている。

 

最後のシーンで、ホリーは大きく変わった?かのような印象をうけるかもしれない。しかし、それは錯覚だ。

 

身も蓋もない言い方をすれば、「どれだけ他人に必要とされるか?」の判断尺度が、

 

「金・名誉」から、「愛情表現」

 

に移っただけだ。

 

依然として、自分軸ではなく、他人軸で生きていくことを選んでいる。この行き方の先には、常にまとわりつく不安・不信が絶対的に存在している。燃え上がる恋は一時期な痛み止めだ。

 

自分を理解し、自分を信じる上で、他者と関係していくことを非常に重要だ。人間は、他者の存在なくして、自己を認識することはできない。但し、自分が何者であるか?何を感じ?何を欲するか?の問いを他者に預けてはいけない。

 

まず、自分が何を恐れているのか?そのために、自分で作った檻は何なのか?を考え続けること。そして、その檻の正体がわかったとしても、簡単にそこからは逃げられない。その檻を壊すための、日々の言動の変化が必要だ。

 

簡単な道のりではないが、考え続ければ必ず方法はある。

 

大丈夫。何とかなる。