願いが叶う物語

純粋で、透明な、自然【Natural Being】へ還る。

「君な、不安銀行って知っとるか?」

私は一人でカフェにいる時間を好きだ。

特に、向かい合わせの二人席が好きだ。

 

一見、誰も座っていない空いた席には、必要な時に必要な「誰か」が座ることになる。

「誰か」は、幼稚園児の頃の私であったり、高校生の頃の私であったり、今より少し大人びた私であったりする。

 

 

そして、彼らは私におかまい無しに話しかけてくるのだ。

昨日、話しかけてきたのは、今より少し大人びた私であった。齢40?だろうか。おっさんだ。

 

「辛気くさい顔してどないしたん?」

 

「なにもかも不安になる時ってあるじゃないですか?それが今ですよ。今。何か悟った気になって他人の相談にのっちゃったりして。でも自分の決断となると弱腰になる。そんな自分に嫌気がさしますよ。」

 

「まぁまぁ、この坊ちゃん、青春真っ盛りやな。そんなんは、お母ちゃんのお腹の中ですませてくるもんやで。」

 

「そうずばっと言われるのも腹立ちますね。というか、なんで関西弁なんですか?名古屋生まれの名古屋育ちのはずですけど?」

 

「細かい事きにしいひんことや。この方が雰囲気でるやろ?それで、君は不安で不安でしょうがなくて、誰かに助けてほしいと、そういうことか?」

 

「いや、助けてほしい訳じゃないんですよ。全て自分が引き受ける問題です。でも、この気持ちをどうにかしないと、なにか大きく間違った決断をしてしまうんじゃないか?って、、、あ、また不安なんですよ。」

 

「イタい、イタい、イタ過ぎる。先週、部下の結婚式で、一人ラッスンゴレライを1分間やり続けた、ハゲくらい痛すぎる。とりあえず、2回ほどしね。」

 

「辛辣ですね。へなちょこをからかいに出てきたんですか?僕も20年たったら、あなたみたいに根性悪くなるんですかね。」

 

「まだ君にはわからへんやろな〜本当の優しさってやつを。とりあえず黙ってきいとき。そや」

「君な、不安銀行って知っとるか?今の君にはちょうどええ話しかもしれへん。」

 

「不安銀行ですか?何ですかそれ?」

 

「まぁ、知らへんか。じゃ、一回しか説明しいひんから、よく聞いとき。」

「この世に生きている人はみんな、"不安銀行"の口座をもってんねん。君も、UFJとか、みずほ、とかそんな銀行の口座持っとるやろ?それと同じようなもんやと思うとうたらいい。その口座には、金やのうて、"不安"が預けられとるんや。」

 

「不安を貯める?不安て、預けたり、引き出したりできるものなんですか?そもそも、不安て感情であり・・・」

 

「ちょっと、落ち着きいな。君はちょっとばかし頭が考えすぎよる。全部わからんでもいいから、とりあえず聞き。」

「それでな、口座っていえば、預けたり、引き出したりできる訳やろ?」

 

「そうですね。口座はそのためにありますかあね。」

 

「それじゃ、不安はどうやって預ければいいか?逆に、どうやって引き出せばいいか?君わかるか?」

 

「どうやってって・・・わかりません。。。」

 

「君はホンマ考えんくてええことを考えて、考えなかんことを考えとらん。どうしようもない、どあほやな。」

「まぁ、ええわ。まずな、預ける方法な。それは、君が"不安"を感じないようにすることや。いや、感じてはいても、感じきらずに、蓋をすることやな。自分は大丈夫です〜無問題、モーマンタイです〜ってしとけば、どんどん口座には"不安"がたまっていくでー。君は通帳見て酒が飲めるタイプの人間やから、これほど楽しいこともないわな〜」

 

「いやいや、通帳見て、酒飲むような悪趣味もってませんよ。要は、自分の感じている不安を無視したら、不安がなくなった訳じゃなくて、その分、口座に預けられているってことですか?」

 

「お〜ええこというな。そういうことかもしれん。知らんけど。」

 

「かもしれない。ってどういうことですか?あなたが不安銀行の話をしたんじゃないですか?知らないって...」

 

「俺が知ろうが知ろまいが、そんなんどっちでもええねん。君がどう思うかや。それで、今後は引き出す方法な!それは、さっきの逆を考えればええねん。どあほの君にわかるやろか?」

 

「そうですね。不安を感じないようにすれば、その分が口座に預けられる。そうしたら、不安を感じるようにしたら、口座からその分引き出される?とか。」

 

「お〜そうきたか。そうかもしれへんな。確かに、そうや。」

 

「よくわからない人ですね。また、僕がどう思うかって話しですか。」

 

「お、わかってきたな。そうそう。でな、君は今不安でしょうがないんやろ?それはな、口座の預金上限が一杯ってことや。」

「今まで、不安を感じきらずにほったらかしに、口座一杯になってしもうたんや。もうこれ以上預けられまへん〜引き出して下さい〜って不安があふれてきとるんやな。」

「それじゃ、君に今できることってなんかあると思うか?」

 

「それは。。。」

 

「不安は誰にも口座に沢山あんねん。それを上手に預けたり、上手に引き出したりして、みんなバランスとっとるんや。預け方、引き出し方が生まれつき上手な人もいれば、へたくそな人もいる。それだけや。」

「だからな。悟ったようになっていう奴が一番危ないんやな〜限度額いっぱいになっても、まだ預けようとしとる。もう入らへんて。それでも、預けようとすんなら、、、まぁ、この先は言わんでもええか。」

 

「僕は、そんなにたくさん預けていたんでしょうか?全然、そんなつもりはなくて、、、」

 

「知らんわ。そんなもん。まぁ、君が考えようと、何をしようとな。不安銀行はあって、不安残高は増えたり、減ったりして、それはみんな一緒。それだけや。」

「この先は、君が考え。」

 

彼は、黙って消えた。

 

 

言われないでもわかっている。

「あふれる不安」を盾にして自分の決断を先送りにしたり、何にものめりこまないようにしていただけだ。被害者意識。女々しいヒロイズム。不安の不感症。そんなもんだろう。

 

一旦、そんなのは止めにしてさ、今は感じきろう。

不安銀行から不安を引き出そう。

預けるのは、本当に本当に大事な時で十分だ。

 

どのような決断するかは重要ではない。

決断するか、しないかだ。

全ては、いまここにある。

 

大丈夫。大丈夫。

 

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