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望みを叶える物語

◆好きを仕事に、愛する人を愛しぬく◆幸せなライフスタイルをビジネスにする「あり方・やり方」伝えます。

フルコミッションセールス時代(2)「人の深層心理を探る仕事」

人生を語っちゃおうシリーズ

(前回はこちら)

人種のるつぼ

はじめて踏み入れたフルコミッションセールスの世界。

契約形態は業務委託という形ながら、会社には顧客との契約手続きや、上司との営業ミーティングなどで、しばしば出勤していました。

同僚も一癖も二癖もある個性豊かな人ばかり・・・元パチンコ店員、元不動産営業、高卒フリーター、密かに競艇選手への夢を追いかけている人、この教育業界数十年のおじさん・・・

まさに人種のるつぼという感じ...

フルコミッションセールスの業界は、非常にギスギスしたイメージがあったのですが、意外と和気藹々とやっているようで、少し安心した記憶があります。

 

毎日が本番の面白さ

さて、そんな環境の中、スタートをきった新たな仕事生活ですが、どんなことをやっていたか?というと...

営業訓練・ロールプレイング

私がいた営業の世界では「即決」が最も重要な指標になっていました。というのも、そもそも、購買する動機が薄い層のところへ訪問にこぎつけ、そこから購買の決断をしてもらうためには、「最も臨場感あふれるモチベーションの高まった"当日その場"」以上にチャンスがある場面はないからです。

そのために、2時間〜3時間半くらいの複数のシナリオを綿密に組み立てながら、臨機応変にその場その場で編集していくことが営業には求められました。

日夜、マニュアルの暗記&ロールプレイングを通じて、

「どんなストーリーをどのような順番で組み立てて話していくのか?」

それは、「どんな表情で?」「どんな間合いで?」「どんな視線で?」「どんな声色で?」「どんな身振り手振りで?」「どんな道具を使いながら?」など微細な部分まで意識を向け、「買いたい気持ち」を煽る技術の向上に努めていました。

これは大体23時以降から深夜にかけてやることが多かったですね。(ブラック・・・なのかもしれませんが、そもそも雇用されていないのでアレですねww)

アポ電

小・中学生の御宅へ直接電話し「家庭教師&教材の無料体験授業」のアポをとるために、ひたすら電話し続ける。

アポをとって、訪問し、そして契約した初めて報酬が発生するため、超必死です。

しかし、アポをとったはいいけれど、御宅までいくと玄関で「やっぱりいいです!」と家に上げてもらえなかったり、居留守を使われたりということも...そんな時は、ただでは帰れないため、夕飯時のお宅にピンポンピンポンし続けるような、かなり泥臭い仕事でした。

それでも、私とにかく成果(売上)をあげたい私は、無心でやり続けました。

営業

アポイントをとれたら、約束した時間にお宅に訪問します。お宅へはほぼ営業車で回るのですが、地域は愛知・岐阜・三重・静岡と広範囲にわたり、営業車で1日400kmほど運転することも度々ありました。

 

お宅では、お子さん&お母さん(orお父さん)の二者の形か、お子さん&お母さん&お父さんの三者の形がほとんどでしたが、状況によっては「おばさん」が登場したり「おじいちゃん」が登場したり、その場その場の臨機応変な場面設定が求められます。

 

人の深層心理を探る/家族の関係を見抜く

今振り返ると、この営業において、成果に最もインパクトは与える資質は2つあったなと思います。それは、「人の深層心理を探ること」「家族関係を見抜く」

私がうかがうことになるお宅のお子さんは、成績は悪いことが多いです。メインはオール3以下...オール1なんて子も時々みかけます。

もはや、全く勉強しない子たちばかりなんですね。

その子達が、多少なりとも勉強意欲を出し、そして親御さんもその可能性にかけてもいい!と思ってくれないと契約になんか絶対ならない訳です。

 

そのためには、あらゆる情報を把握し、お子さん・親御さんのモチベーションを喚起させていくことが大切でした。

一人ではなく、その場の関係者全員の相互作用を計算しながら進める・・・

 

子供は、今の生活の何に満足していないのか?

子供は、本当はやりたいことがあるのか?(本当に本当か?)

子供が、勉強しない理由はなんなのか?何があれば勉強するという行為に結びつくのか?

子供は、誰に認められたいのか?

子供と周囲の大人の関係はどうなっているのか?誰と距離が近く、誰と距離が遠いのか?そのことで、どんな影響が生まれているのか?

子供の周囲にいる大人同士の関係はどうなのか?そこに生まれている不和や不満はどのように子供に影響を与えているのか?

子供の周囲にいる大人のコンプレックスが子供に投影されていないか?その背景には何があるのか?

この家族の中で、他責型の思考をしている人間はいるか?他責型の思考を自責型にもっていくためには、何が必要か?

・・・

 

数年たった今でもぱぱっと思いつくだけでもこのくらいあります。

ぶっちゃけた話、「勉強法」のノウハウなんて腐るほど世の中にあふれています。

そして、あらゆる学習パターンにあわせてノウハウの細分化されています。

断言しますが、どんなお子さんでも"自分にあう勉強法"はネットで調べるor本屋に行けば即座に手に入ります。

しかし、子供は面白いもので仮にそのノウハウが手に入ったところで、「勉強するか?」と言われても、「しない」訳ですね。

 

そこには、子供ながらの世界観があり(子供は中々言葉にはできません)、そしてその世界観を形成した家族・学校がある訳です。

 

その世界観を解きほぐしながら、子供の「勉強してもいいかも」という欲求に気づかせてあげるのが、この仕事の醍醐味でもありました。

 

 

・・・いま、こうやってば〜っと書いていると、改めて強く実感します。

お金第一優先で入ったこの業界ですが、この仕事に自分が夢中になったのは、こういう人間心理を解きほぐしたり、本来人間が持っている欲求をひらかせたりことだったのです。

 

しかし、それに気づけば気づくほど、この仕事に大きなジレンマを抱え、新たな苦しみを味わうことになりました。

 

(Vol.10へ) 

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【人生語っちゃおうシリーズ全話はこちらから】